「うわあ!」
無意識に声が出てしまった。
「何?」
リックが答えた。
僕の視線の方向に目を向ける。
「おお!すごい」
リックも反応した。
波間から姿を現す夢のように美しい女性。
妻のメロディとかに気を取られ、あんな美人がいたのには気づいていなかった。
僕たちは目を奪われていた。
その女性が僕たちの方に歩いてくる。
僕たちは目を奪われていたことを隠そうと努めた。
彼女の近くにタオルがあるのだろうか。
彼女は向きを変え、10メートルほど先のところにあったタオルの元に歩いていった。
そのタオルの上に座り、体を乾かしている。
僕もリックも彼女の方向から目を離さずにいた。
「あの人の近くを歩いてくるよ」
とうとうリックが口を開く。
そして彼女の方向に向かっていった。
「ハーイ!」
リックの声が聞こえた。
心の中がざわめいていた。
あいつ、ちょっと出しゃばり過ぎじゃないのか?
グズでのろまっぽい口の聞き方をしてないだろうな?
リックは自然に振る舞っているのが分かった。
僕も同じようにできるだろうか。
突然、少し不安になった。
「ハーイ!」
女性が返事した。
「海はどう?」
「いいわよ! あなたも海に入って、熱を冷ました方がいいわね!」
彼女は僕たちのことに気がついていたのか!
あの女性に心を読まれている。
そう瞬間的に思った。
だがすぐに、彼女は気温のことを言っているだけだと分かる。
リックは「何気なく」大きく遠回りして戻ってきた(ハハ!)。
そして僕たちはすぐに海に入った。
「すごいすごい!」
これがリックの最初の言葉。
だが、それ以上言わなくてもリックが言いたいことがすっかり理解できた。
「あの人、本当に≪すごい≫よ!」
「絶対、知り合いにならなくちゃ」
リックが言う。
「俺の方も助けてくれるよな。
でも、俺はお前を助けてやるぜ。
それは本当だ」
「おい、いくらメロディが知らないことだからって・・・」
ニヤニヤしながらリックが言う。
「でも俺は構わないけどね!」
その時、彼女がまた海に入りに来ようとしているのに気がついた。
体が乾いたばかりだと言うのに、彼女は僕たちの方にやってくる!
時に、幸運がわけもなく微笑みかけてくるときがある。
いや、微笑みかけたのは、リックにだけかもしれない。
彼女の名前はクリスティ。
とても気さくな人だった。
僕らが海から出ると、彼女は自分のタオルと一緒に僕らのタオルも持ってきてくれた。
そして僕らに話しかけてくれた。
相変わらず気さくなままだ。
特定の男性はいないように思えた。
さらに、2、3回、僕たちのことを「素敵な男の人たち」という言葉を使って呼んでいた。
ちょっと意味深だ。
僕は、じろじろ見たりしないようにと注意を払わなくてはならなかった。
身につけているビキニはとても小さい。
それに彼女の体!
彼女はモデルだと僕は思う。
誓ってもいい。
彼女は3人で浜辺を歩こうと僕らを誘った。
当然、僕らはすぐに一緒に歩き出した。
「人がいるところから離れて、砂丘しか見えないところを歩くのが好き」
彼女は言った。
当然すぐに僕らは砂丘の中を歩いていた。
クリスティとリックは話しをしたり冗談を言ったりしていた。
僕は考え始めていた。
どうして僕らはこんなことをしているんだろう?
≪彼女≫はなぜこんなことをするのだろう?
僕たちと一緒に、人気のない荒れた砂浜を歩くのはなぜなのだろう?
「なにか≪ワイルド≫なことをしてみたい気持ちなの」
彼女は言っていた。
嬉しそうな顔をしてる。
まるで夢のようだ。
リックは、適切に、意味深な返事を返して、彼女をそそのかす。
クリスティは砂浜に座った。
両肘で上半身を支えるようにして、仰向けに横になる。
彼女の笑顔!
リックもすぐに彼女の隣に座った。
僕は、この場から消えるべきかどうか迷っていた。
だが、僕を見る彼女の笑顔。
言葉はなくとも、僕にここにいて欲しいと言っているようだ。
僕も腰を降ろした。
リックと二人で彼女を挟む形だ。
「≪こういうこと≫って≪楽しいわ≫」
低いセクシーな声で彼女は言った。
彼女は自分がしていることをちゃんと分かっているのだ。
その気になっているのだ。
誓ってもいい。
「二人の男性を相手したことがある?」
リックがいきなり彼女に訊いた。
信じられなかった。
こういうことが現実に僕の身に起きようとしているのか?
僕は、驚いた状態のままだった。
それに、かなりどぎまぎしていた。
彼女は仰向けになって砂浜に寝そべった。
僕らは、それぞれ彼女の両脇にいて、彼女の方を向いて横寝になった。
クリスティはまだ笑みを浮かべている。
「そそられるわね、そういう話し・・・」
ニッコリしながらリックに答えた。
自分の手を自分の体に滑らすように這わせて上下させていた。
「私のこと魅力的だと思う?」
僕の方を見て彼女が訊いた。
「あ、ああ・・・」
なんとか答えた。
くすくすと彼女は笑った。
「いいわ。
まずは、一人ずつ、キスを一回ずつね」
そう言って僕を引き寄せキスをしてきた。
信じられなかった。
女神様のような人に僕はキスをしている。
それに全然、彼女は物おじしたところがない。
僕の言っている意味が分かるだろうか。
この人が僕にしていることを誰も信じられないと思う。
彼女はキスを解いた。
僕の方をちらりと見て微笑みかけ、リックの方を向く。
僕は二人がキスをするところを見ていた。
リックとのキスが終わると、依然として悪戯そうな笑みを浮かべながら彼女は言った。
「ねえ、私が好きなことが何か分かる?」
「なんだい?」
リックが答えた。
「私、一度も見たことがないのよ・・・」
僕らは黙って聞いていた。
「男の人が二人でやっているところを見てみたいの」
僕は彼女を見つめたまま、身を凍らせていた。
彼女の様子はまったく変わらなかった。
リックの方には、なおさら顔を向けられなかった。
だが、彼もショックを受けていたのははっきり分かる。
「それはダメだろうな」
ようやくリックが、イヤミっぽい言い方で口を開いた。
そして立ち上がる。
僕もリックとまったく同感だ。
すぐにリックに続いて立ち上がる。
クリスティも立ち上がった。
そしてリックにすがりついた。
「ねえ、いいでしょう?」
いかにも残念そうに振る舞って見せている。
「ねえ聞いて。
私のためにそれをしてくれたら、私、あなたのものになって上げるわ」
体全体をゆだねるようにリックに抱きついて、そう言う。
それから、お願いするような目をしながら僕の方を向く。
いつの間にかリックの両手を掴んで自分の体に当てていた。
僕は彼女を見つめた。
「ちょっと69をして見せてくれるだけでいいの。
そしたら≪あなた≫がしたいことを≪私≫に教えて!」
彼女は片手をリックのペニスに当ててこすっていた。
リックの耳元に何か囁きかけている。
突然、クリスティは僕の方に抱きついてきた。
両腕で抱きつき、自分の体を僕に押しつけてくる。
そして、微笑みながらおねだりするような目で僕を見上げていた。
静かな声で言う。
「あなたのおちんちんをお口に欲しいわ!」
体を僕のペニスに押し当てていた。
確かに僕は勃起してきていた。
リックの方を見てみた。
リックは立ち去ろうとしていない。
問いかけるような表情を顔に浮かべて僕を見ていた。
クリスティはリックの方を向いた。
だが背中は僕の体に押しつけたままだ。
「私たちだけの小さな秘密にするから。
ちょっとだけでいいのよ」
ああ。
確かに僕もそれについて考えていた。
クリスティとできるかも知れないというチャンスのためだけに、そんなことを僕がするのだろうか?
確かに彼女は≪すごい≫美人だ。
それに、こんな風にセックスのことについて話しをする女性に僕はお目にかかったことがなかった。
美人でない人であれ、彼女のような美人であれ、こんな女性は初めてだった。
リックは僕の目を見ていた。
その瞬間、リックはするつもりでいると僕は理解した。
クリスティとするチャンスのため、やってみる気になっているのだ。
クリスティは背中に手を回して僕の体に自分の体を強く押しつけていた。
少し体を揺らすように動かしている。
≪まったくなんてことだ≫
僕は思った。
彼女は大喜びだった。
どういうわけか、彼女には≪分かった≫のだろう。
僕もリックも一言も話していないのに。
クリスティは、僕たちの方を向きながら、僕たちから離れた。
「それじゃ、まずはあなた達の体を見せて」
僕らは水着姿だ。
彼女が言った「カラダ」とは、僕らのペニスのことだ。
「さあ、さあ」
せき立てる。
リックの方を見た。
僕は何気なく水着の腰ゴムのところに親指を入れた。
するとリックも同じことをした。
僕はゆっくりと水着を降ろしていった。
じきに、僕たちは二人とも裸になり彼女の前に立っていた。
彼女は宝くじに当たったばかりのように喜んでいた。
「じゃあ、横になって」
場所を指さす。
この時までには僕は何をしたらいいか分からなくなっていた。
ただクリスティの指示に従うだけだ。
間もなく、僕は、自分が横寝になってリックのペニスに直面しているのに気がついた。
「いいわ」
彼女は僕らの隣に膝をついて見ていた。
ほとんど僕らに覆い被さるようにして見ていると言ってよかった。
「手にとって」
リックが僕に触り、握ってくるのを感じた。
僕も同じことをした。
「キスしてみて」
そんなことできると思えなかったが、僕はしていた。
「じゃあ、お口に入れてみて」
さらに指示が飛ぶ。
僕は横たわりながら吸っていた。
「いいわよ」
まだ僕らの上から見ている。
今は立ち上がって見ている。
「吸い続けるの!」
煽り続ける。
「素晴らしいわ!」
息を弾ませたクリスティの声には、僕らをひどく酔わせる力があった。
それに海の波の音。
ああ。
確かに僕は勃起していた。
誰であれペニスを吸われれば勃起させないでいるのは難しい。
リックも同じだった。
それに彼女の声。
ずっと言葉を言い続け、僕らを励まし続けていた。
これをする僕らを見てとても嬉しいと彼女は言っていた。
僕は一度ならず、自分がペニスを口に入れているのが信じられない感覚に襲われた。
しかも、もっと固くしてやろうとベストを尽くしている。
クリスティは、まるで彼女自身が達しそうになっているかのような声を上げていた。
「ああ、いいわ。
すごくいい。
もっと、もっとよ!
やって!
やって!」
そして、僕は感じた。
確かに分かる。
自分がいきそうになっているのだ。
こんなこと≪まったく≫信じられなかった。
≪彼≫もそうなっている。
だが、それは気にならなかった。
もう僕はそうなってしまっている。
そして彼女はずっと僕らを煽り続けていた。
そして、起きてしまった。
射精するのを感じた。
解放された。
と同時に、口の中に塩辛い液体が溢れた。
「そうよ!
いい!
いいわ!
飲んで!
飲み干して!」
すっかり何かに取り憑かれたような調子の彼女の声が聞こえた。
そして、終わってしまった。
僕は、愕然とし打ちひしがれたまま横になっていた。
「あなた達、もう私には役立たずになってしまったようね!」
彼女の声だ。
僕は、少しだけ横になったまま空を見つめていた。
体を起こして座った。
彼女の姿はなかった。
戻ってくるかも知れない。
いや、戻ってこなかった。
ちょっとリックの方を見てみた。
それから水着をとって、素早く履いた。
しばらく僕は立っていた。
リックは座ったままだった。
明らかにショックを受けているようだった。
リックに何と言っていいか分からなかった。
彼も何も言わなかったし、僕を見ようともしていなかった。
僕は彼を残して、その場を去った。
元の場所に戻ると、クリスティのタオルは砂浜から消えていた。
僕は自分の持ち物を拾い、リックが戻ってくる前に、家に戻ることにした。
家にはすぐに戻った。
メロディーの姿を見て声をかけた。
「ただいま」
胸に感じている罪悪感が表情にでていなければいいと思った。
帰り道の間、自分がメロディに隠れて浮気をしそうになっていたことを考えていた。
事の次第では、僕は浮気していただろう。
メロディは返事をしなかった。
見てみると、何か手に持っていて、それを見ている。
写真だった。
「なんだい、それは?」
何かで彼女は悩んでいる。
無言のまま彼女はその写真を僕に見せた。
ポラロイド写真だった。
僕とリックが互いに吸いあっている写真。
メロディを見てみた。
これまで見せたことがないような、怒りに満ち、軽蔑するような顔をしている。
僕の目を睨み付けながら、僕の目の前に写真を掲げて見せつけていた。
「いや、お前、それは・・・」
最後まで言えなかった。
何と言っていいか分からない。
どうしてメロディはその写真を持っているのか?
どう僕は説明していいのか?
知らない女性とセックスするために、それをしたとでも言うのか?
メロディは明らかに嫌悪している。
だが、僕ものっぴきならない状態になっている。
メロディは、呆然と立ちつくし、どうしていいか分からない僕を置き去りにして、歩き去っていった。
静かな夜だった。
彼女は一言もしゃべらなかった。
そして僕も何を言っていいか本当に分からなかった。
あの写真はどうして手に入れたのだろう。
メロディはクリスティのことを知っているのだろうか?
二人とも話しをしなかった。
夕食の準備をし、食べ、読書をするという動作だけをして時間を過ごした。
いつもの時間になり、彼女は寝室に向かった。
そして僕も後についていった。
間もなく、ベッドに入る時になる。
あの写真を見せつけられ僕がひるんでしまった時から、二人ともまだ一言も口を聞いていなかった。
「ベッドに寝なさい」
突然、彼女が声を出したので僕は驚き、彼女を見た。
彼女は僕を見ていない。
以前にも増して、極めて不機嫌そうな顔をしている。
どうしたがっているのか分からなかった。
いや、なぜ、ベッドに横になるように言うのかも分からない。
だが、これ以上やっかいになるのは避けたかった。
僕は言われた通りに、ベッドに横になった。
「こっちを向いて、横寝になるのよ」
とても奇妙な振る舞いだ。
だが、言われた通りにした。
彼女はベッドの上に座って僕の前にいた。
それから指を一本、僕の唇に当てた。
「口を開けて」
言われた通りにした。
彼女は指を二本、僕の口の中に入れてきた。
「吸いなさい」
変だった。
だが、言われた通りに、吸った。
本当に変だ。
メロディらしくない。
こんな風に僕に命令してきたことなど一度もなかった。
僕は何が起きているのか分からないまま、横になっていた。
だが、心の奥で、このようにメロディが僕に何かを要求し、僕もそれに応えているのだから、僕を許そうとしている、あるいは少なくとも、許す途上にあるのだと思っていた。
彼女は、その後は何も言わなかった。
ただ、彼女の指を吸う僕をじっと見ていただけだった。
そこに座ったまま僕を見ている。
自分でも変なことをしていると思った。
ようやくメロディはもう一方の手で僕のペニスにパジャマの上から触ってきた。
手を中に入れて取り出した。
これには僕はひどく驚いた。
「吸ってなさい」
一時的にやめていた僕に繰り返して命令する。
彼女はゆっくりと僕のペニスを手にして、ストロークし始めた。
実に優しいストロークだった。
その間もずっと指を僕の口に入れたままだった。
確かに気持ちよかった。
急速に勃起してくるのを感じた。
彼女はやめなかった。
ただゆっくりと優しくストロークし続けていた。
僕に何かさせようとして他のことをすることはしなかった。
ただストロークを続けるだけだった。
一体どういうことなのか僕には分からなかった。
ただ、確かに僕は興奮してきていたのは事実だった。
ストロークのスピードを上げたりすることも一切なかったにもかかわらず。
そして僕は射精したのだった。
ベッドの上に出したのだった。
その後も彼女はストロークをやめず、僕も横になったまま指を吸い続けていた。
すっかり射精が終わり、ペニスが柔らかくなってようやく、彼女は僕の口から指を抜いた。
彼女は、ティシュを手にし、できるだけシーツについたものをふき取った。
それだけだった。
僕はシーツについた濡れたスポットの隣に眠り、彼女はそのスポットを挟んで向こう側で眠った。
翌朝、僕の隣に座る彼女にペニスをさすられながら目が覚めた。
口に指を二本あてがわれる。
「吸いなさい」
前夜の繰り返しだった。
今度は彼女は一言もしゃべらなかった。
実に奇妙だった。
ベッドからでた後も、彼女は話し出そうとしなかった。
その晩、家に帰ると、早速彼女は僕の手を取って寝室に連れていく。
服を着たままというのに、ベッドに横になるように言う。
「メロディ、こんなの変だよ」
僕は言ってみた。
「しーっ!」
それだけしか言わない。
僕はしばらく立っていたが、結局、彼女の要求に応じた。
その通り。
僕に指を舐めさせながら、ストロークを与えて射精させたのだった。
そして、その夜も、服を脱ぐ僕を捕まえて同じことをした。
その翌日の朝も再び。
これは何日か続けられた。
しばらく経つと、彼女は毎回僕に裸にならせてから、これをするようになった。
毎日、3回かそれ以上された。
そして、この他のことについては僕に決して一言も話さなかったのだった。
確かに、僕は彼女に話そうとしたことがある。
だが、その度に、静かにするように指示されたのだった。
とうとう、ある晩、僕は彼女の言う通りにするのを拒んだ。
「メロディ、僕はお前とやりたいんだよ!」
彼女の抵抗を押し切って言い放った。
「いえ、だめね」
「いや、する。僕は・・・」
「しーっ。しばらくはこれだけ」
「メロディ・・・」
だが、再び、制止される。
彼女のやり方でなければだめだと言い張る。
僕にストロークを与えて、射精の準備をさせながら、メロディは言葉を言った。
「目を閉じなさい」
これは、今までの中では新しい展開だった。
僕は言われた通りにした。
彼女はしばらく話し続ける。
「これは、あなたの好きなリックだと想像するといいわ」
僕は目をかっと見開いて、体を起こそうとした。
「横になってなさい!」
怒った顔で言う。
僕は横になった。
だが目は閉じなかった。
「メロディ。
僕はリックになんか興味ないんだよ」
「いいえ、あなたは興味があるのよ。
私はいつも疑っていたもの」
「違う!」
もっと説明したいと思った。
だが、彼女はあの写真を持っている。
どうやってアレが説明できるだろう。
「ただリラックスして自分を解放するの。
彼がここいなくて、彼がここにいると≪想像≫しなくちゃいけないのは残念だけど」
「メロディ・・・」
「しーっ!」
僕はまた横になった。
彼女はストロークを続けていた。
こんなのやめさせなくてはならない。
馬鹿げている。
メロディに言わなくてはならない。
僕は口から彼女の手を引き抜き、座り直した。
「メロディ・・・」
「横になりなさい!」
「メロディ。
僕は説明しなくてはならないんだよ。
僕がアレをしたのは、女に罠にかけられたからなんだ」
「いいえ、違うわ」
「いや、そうなんだよ。
その女・・・僕たちがアレをすればセックスしてもいいと言ったんだ」
言った。
とうとう言ってしまった。
彼女が怒り出すのを待っていた。
しばらく彼女は無言だった。
「だけど、あなたがそもそも興味を持っていなければ、あんなことさせることはできなかったはずよ」
口に出したことはこれだった。
変だ。
僕が告白しても全く驚いた様子がない。
「いや、そうなんだよ。
あの女は悪魔だ!
聞いてくれ。
リックもやったんだ。
リックの方はその気はないと言ってたじゃないか」
また沈黙した。
考えているようだ。
僕は筋が通ったと思った。
彼女は立ち上がり、ハンドバックのところに行った。
何か封筒のようなものの中を調べている。
写真だ。
ようやく彼女は写真を二枚持って戻ってきた。
そのうち一枚を僕に見せた。
リックだった。
そしてクリスティ。
リックのペニスをしゃぶっている。
場面はあのビーチ。
あの日、クリスティが着ていたのと同じビキニだ。
僕は驚いた。
もう一枚の写真も見せられた。
室内だ。
クリスティが裸になって四つん這いになっている。
リックが背後から彼女にセックスしている。
最後にメロディが口を開いた。
「アレをやれば、その女とセックスできるから、やったのだと言ったわね。
あなた、彼女に約束を守らせたの?」
僕は、言葉を無くして座っていた。
何をすべきか分からない。
気がついてみると横になっていた。
また、指を吸いながら、彼女にストロークされていた。
この行為にあまりにも慣れてしまったのかも知れない。
ロボットのように彼女の言うなりになっていた。
「リックのだと想像するのよ」
僕はただ横になって目を閉じ、彼女にペニスをさすられるままになっていた。
翌朝、再び、ストロークされながら目を覚ました。
射精後、横になっていると、彼女はシャワーを浴びに行った。
僕はハンドバックのところに飛んだ。
写真が入った封筒を見つけ、中を見た。
最初の写真は、クリスティがメロディを舐めている写真だった!
メロディは裸で立っていて、クリスティが例のビキニ姿で彼女の前にひざまずいている。
メロディを舐めるクリスティの写真がさらに何枚か続く。
全部、異なったアングルだった。
この家の中の写真もあった。
野外の写真もある。
そして、リックがメロディを舐めている写真。
そしてリックがメロディとセックスをしている写真!
それが数枚。
僕は目を凝らして見ていた。
突然、メロディが僕のそばに立っているのに気がついた。
ぽたぽたと水に濡れたままの格好で、タオルに身を包んでいる。
僕は写真を見せつけた。
「そうねえ。
結局、あなたからは何も感じることがなかったわ」
僕はショックで立ちつくしていた。
「いいから聞きなさい。
クリスティにお友達がいるの。
彼女に言わせると、あなたと一緒に興味を分かち合いたいと思っている人らしいわ・・・」
僕は床に横になっている。
1週間後だ。
僕はダンのペニスをしゃぶっていて、ダンは僕のをしゃぶっていた。
僕らは二人とも裸で、ベッド脇の床に横になっている。
ベッドの上では、クリスティが裸になっていて四つん這いになっている。
リックが後ろから彼女にはめている。
メロディはクリスティの前にいる。
メロディは両足でクリスティの頭を包むようにしている。
きつく包むように。
メロディのよがり声が聞こえる。
僕との時には決して上げたことがないような声を上げている。