シンディと私は、同じ学校の教師をしている。
互いの家が6キロほどしか離れていないし、学校までは車で40分かかるので、一緒に一台の車で通勤している。
長年にわたる親友関係。
よく一緒にショッピングをしたり、仕事の後、映画を見たり、お酒を飲みに行ったりしている。
シンディは、半月ほど前から新しい彼氏と付き合っていた。
イギリス出身の男性で、名前はラリーという。
一度、彼に会ったが、ちょっとセクシーで神秘的な人だと思った。
シンディはとてもラッキーだなとも思っていた。
そんなある土曜日のこと。
シンディのアパートに行った時だった。
私たちは、前もって電話を入れずに互いの家に立ち寄ることがよくある。
私は、新しいドレスを買いたかったので、シンディに付き合ってもらおうと思ってた。
シンディは玄関口に出てきたけど、私が中に入ろうとすると、それを拒んだ。
ドアを一杯に開くことすらしようとしない。
ただ、ドアから頭を突き出すだけ。
「ラリーが来ているの?」
ひそひそ声で訊いてみる。
「いや」
「誰か他の人なのね!」
ひそひそ声のまま。
「いや」
「じゃあ、何がいけないの?」
「何も」
とっても様子が変だった。
とうとう、私も諦めて帰ってきた・・・
ちょっとどころでなく腹立たしい気分だった。
月曜日。
職場に行く車の中。
シンディは私に謝っていた。
少し恥ずかしそうな様子を見せている。
「ラリーが来ていたんでしょ、ね?! どうして、私に言えなかったの?」
「彼はいなかったわ」
「じゃあ、何をしていたの?」
「そうねえ・・・、ラリーと私はゲームをしていたの」
「でも、彼は来ていなかったって言ったじゃない?」
「彼はいなかったわ」
「じゃあどうして?」
私はだんだん苛立っていた。
「ごめんなさい・・・説明するわ。
今、ラリーと二人でゲームをしているの。
どんなゲームかと言うと・・・」
シンディは、一度口を閉じた。
先を話したくない様子。
「あの・・・
私が・・・
彼の・・・
彼の奴隷になる振りをするゲーム」
私は、唖然として口を開いたまま、黙って座っていた。
「ただのゲームなのよ」
シンディはおどおどと言う。
「彼に強いられてしているの?」
信じられないと言った口調で訊いてみた。
「違うわ! 二人でしているの、楽しんでしてるのよ」
「で、この前の土曜日は何をしてたの?」
用心深く訊いてみた。
「あの・・・
ラリーが命令したんだけど・・・
そのお・・・
一日中、裸でいるようにって」
またも私は口が利けなくなっていた。
「変態だわ」
そう呟いた。
「違うわよ!」
今度はピシッときつく言ってる。
でもちょっとおどおどしている様子もある。
「そういうのとは絶対違うの。 私もちょっと楽しんでるし」
「ちょっと、なの?」
「ええ、楽しんでるわよ。 こんなこと言うの恥ずかしいわ!」
「結局、あの土曜日は、こういうことね。
ラリーはあなたに一日じゅう裸でいろって命令した。
で、あなたはというと、何も着ずにアパートで一人じっとして過ごしていたと」
「間抜けなことのように聞こえるかも知れないけど、実はね・・・
実は、彼が来たのはあなたが帰っていってからなの」
しばらく二人とも黙ったままだった。
車が進む。
「彼はあなたに他のことも命令したんじゃないの?」
沈黙を破って言ってみた。
「え、ええ・・・」
シンディーはまた恥ずかしそうにしている。
だから私は話を続けるのをやめた。
運転が終わりに近づき、他の話題で話を始めた。
また元通りに彼女とは気軽な関係に戻れた。
だけど、それから1週間の間は、例の話題を二人とも避けていた。
次の土曜日、シンディーから電話が来た。
一緒に映画を見に行かないかと誘われた。
彼女からの電話はちょっと嬉しいものだった。
というのも、あれ以来彼女のところに行くのが気まずくなっていたから。
シンディーが家に来てから、二人でどの映画を見に行くかを話し合うことにした。
彼女は来たが、映画の話をする前に、彼女にまたもショッキングなことを言われる。
「ラリーが喜んでいたわ。
あなたが私たちのゲームに興味を持っていると知って」
彼に私たちの会話を言ってしまうなんて。
シンディーのことが信じられなかった。
「彼、こう言っていたわ・・・」
シンディーは切り出してきた。
見るからに非常に恥ずかしそうにしている。
「彼、私に、あなたの・・・
あなたの奴隷になれと命令したの」
私は口が利けなかった。
「で、どういうことなの?」
ようやく、なんとか言葉を発する。
「彼の場合と同じ。
あなたが、しなさいと私に命じたら、私はなんでもするの」
「ねえ、ちょっと、シンディ。
あなたがラリーとそういうゲームをするのは、全然構わないわよ。
でも・・・
でもね、お願いだから、ややこしいことに私を巻き込まないで欲しいの」
「ごめんなさい」
その言い方がとても反省しているように聞こえて、かえって、私は怪しんでしまう。
「ねえ、それじゃあ、どの映画を見に行くか決めましょう?」
沈黙の後、そう発した。
「ええ、いいわ」
また変な声で言ってる。
背筋がゾゾッとするような声。
くそったれ!!
心の中でそう毒づいた。
見る映画について話し合った。
だけどそれも、そらぞらしい話し合い。
私が何か映画を提案すると、どんなものでもシンディは合わせてしまう。
何か見たい映画を言ってみてと言うと、私が選びそうな映画を選ぼうとするだけ。
とうとう私もぶちまけた。
「こんなの耐えられないわ!」
「本当にごめんなさい」
シンディは小声で呟く。
心から怖がっているように見えた。
「どうしてラリーはあなたにこんなことをさせるの?」
「彼にしむけられているわけじゃないの」
私の攻撃的な言い方や、質問の方向に、困っているように見えた。
「彼に脅かされて、自分をおとしめているんじゃないの?」
「違う!」
強く言い返してきた。
本当に傷ついているように見える。
「確かに、彼の考えなんだけど・・・
でも・・・
私もこのゲームにわくわくしているのよ!」
「そう。 でも、何も私を相手にしなくてもいいでしょう!」
「ええ、でも・・・
その部分も私たちのゲームの一部なの・・・
彼と私の。
ラリーは私に・・・
あなたの奴隷になれって命じたし、私もゲームを続けたいと思っているから・・・」
その時には、もう私も好奇心に負けてしまっていた。
そして、今から振り返って考えると、あの瞬間、私はゲームに負けたのだと思う。
「それで、あなたは、私が言えば何でも本当にするのね?」
「ええ」
少し考えを巡らせた。
「ラリーと別れなさいと言ったらどうする?」
「そうねえ、できないわ」
シンディは答えた。
「あなたに命ぜられたことで、同時にラリーに命ぜられたことと矛盾しないこと。
それなら何でもしなければならないと思うの」
「崖から飛び降りてって言ったらどうする?」
「あなたは私の親友だわ。
だから、私が怪我をするようなことをさせないと思うの・・・
その点も、あなたとならゲームができると思った理由の一つなの」
私はもう少し考えた。
「あなたが、ゲームをやめたくなったら、どうするの?」
「そんな気持ちにはならないわ」
「でも、気持ちが変わったら? 彼に捨てられるんじゃないの?」
「まあ、いつでも止めようと思えばできるのよ。
それに彼はひどい人じゃないわ。
私を捨てたりはしないと思う」
「そう、分かったわ」
「そうねえ、最後までやってみないことには、彼のことは本当には分からないと思う。
でも、まあ、今までのところは、彼、とても上手よ・・・
その、彼の言いなりになってもいいわって気にさせてくれるのが上手なの」
この最後の言葉を聞いて、少し考え込んだ。
少し時間が経ってから、口を開いた。
「これをしてて楽しいのね?」
「う、・・・うん」
小さな、ためらいがちの声でシンディは答えた。
恥ずかしがっているのが見て分かる。
私はまた考えた。
「怪我をしたりすることはないけど、あなたなら、やりたくないと思うようなことを、私が命じたらどうするの?」
「多分・・・
できることだったら、すると思うわ。
・・・・分からない。
止めたいなあと思わせるようなことは、多分あるとは思うけど」
私は、さらに考えを巡らせた。
「オーケー!」
そういった瞬間、私の中の一番邪悪な部分が外に出てきたのだと思う。
「服を脱いで、私の靴にキスしなさい。
それから・・・」
ちょっと考えてから続ける。
「私の部屋に行って、皮のベルトを見つけて、戻ってくるの。
ベルトを私に渡してから、テーブルにうつ伏せになること。
あなたのお尻をムチ打ちしてあげるから」
できなくて困っちゃうでしょうとでも言いたげな笑みを浮かべていたつもりだった。
なのに、シンディは即座に服を脱ぎ始めてしまった!
また、唖然として口が利けなくなってしまう。
じきに彼女は裸になり、両膝をついてしゃがみ込む。
私の靴に頭を降ろし、両方にキスをしてる!
何だか分からないけど、このゲームには私も興奮してしまっていた。
私・・・支配者になったの!?
頭の中でそんな声が聞こえる。
シンディは私の部屋に行き、ベルトを持って戻ってきた。
ベルトを私に手渡し、テーブルにうつ伏せになっている!
私はそこに座って考えていた。
「これ、楽しいの?」
沈黙の後、静かな口調で訊いてみた。
シンディは、すぐには返事をしなかった。
「正直に応えなければダメよ、いいわね?
これをして、楽しいの、シンディ?」
「ええ」
半分、溜息のような声。
「あなたは、自分の親友にむち打ちしてもらうのを、裸になって待っているのが好きなの?」
「ごめんなさい」
また、いかにも済まないといった風な声を出しているように感じた。
「で、あなたは、私にむち打ちしてもらいたがっているのね?」
「そうなの」
それを聞いて、再び、邪悪な心に捕らわれた。
彼女に当たらないように注意しながら、ベルトを何度か振り回した。
びゅん、びゅんという音が彼女に聞こえるように。
シンディはじっとしたまま動かなかった。
ベルトを彼女のお尻の肌に当て、それからとても軽く二回ほどピタピタと叩いてみた。
シンディはまだ動かずに待っている。
「用意はいい?」
「ええ」
かすれ声になっている。
とうとう、私はベルトを振りかざし、彼女のお尻を一度、強く叩いた。
シンディは跳ね上がるようにビクンと動いた。
だが、何も言わないし、悲鳴も上げなかった。
少しだけ待って、もう一度、叩いた。
そして、さらにもう一度。
それから声をかける。
「こうされるのがいいの?」
「うん」
私は、またしばらく考えた。
「私、あなたをHな気持ちにさせているのかしら?」
「え、ええ」
「でも、このゲームをする前は、そんな気持ちにならなかったんでしょう?」
「ええ・・・いや、違うわ・・・」
「あら、あなたがラリーに会う前にも、私があなたをHな気持ちにさせたことがあるって言うの?」
「ええ」
小声で囁いている。
私は、一生に何度もないようなショックを感じていた。
だけど、好奇心が募り、質問を止める気になれない。
「じゃあ、あなたは、いつの日にか私と寝るつもりだったのね?」
「いいえ」
「じゃあ、あなたは私に惹かれつつも、何もせずにいるつもりだったの?」
「ええ」
また考えた。
確かに驚きだった。
私は、一度も他の女性に気持ちが惹かれたことはない。
でも、ここにいるシンディは、そういう感情を抱き続けていると言う・・・。
「他の女性はどうなの? 他にも心を引かれた女性がいたの?」
「ええ」
「これまで他の女性と・・・何か・・・したことがあるの?」
「いいえ」
「じゃあ、あなたは、一生、普通の女性のように生きながら、密かにそういう気持ちを抱き続けようとしてたわけ?」
「ええ」
「男性は好き?」
「ええ」
「これまで、女性のことを考えながら、したことある?・・・そのオナニーを?」
「ええ」
「私?」
「ええ、ごめんなさい」
シンディは、ほとんど泣き出しそうになっていた。
でも、私はやめなかった。
「こんなことになるのを考えたことがある?
私が、その・・・、ベルトを持って、あなたが・・・」
「いいえ」
「いや、考えたことがあるんでしょう?」
「いえ、ないわ」
「じゃあ、どんなこと?」
「ああん・・・たとえば、キスとか・・・」
「それだけ? ただ私とキスすることを考えただけで、オナニーできるの?」
「そうよ・・・まあ、あと・・・」
「続けて」
「あなたの胸のことも思ったことがあるわ。
あなたの胸にキスをするところとか」
さらに「過酷な尋問」を続けることはしなかった。
私は自分が濡れているのに気がついた。
シンディの言ったことを考え、興奮している自分に気がついた。
私自身どうしてしまったのだろうと不思議な気持ちになった。
でも、もうこれ以上は要らない。
充分だ。
シンディに服を着るように命じた。
「今日はもう映画を見に行く気持ちにならないわ。
他の日に行くことにしましょう。
今日は一人にしておいて」
もちろん、シンディは私が何を言っても言うことを聞いていた。
しばらくすると彼女は帰っていき、考え事に耽る私を一人にしてくれていた。
そしてまた月曜の朝になる。
職場に一緒に車で行く時間だ。
この時は恥ずかしいどころの状態ではなかった。
実際、二人とも職場に行く道すがらずっと黙りっぱなしだった。
だが、その日の夕方の帰り道は、躊躇しつつも普通の話題で会話をすることができた。
水曜日の夕方。
帰りの車の中でシンディに誘われて、バーに立ち寄ってお酒を飲むことになった。
そして、不思議といえばこれほど不思議なことはない。
ラリーが現れたのだ。
だが彼は全体的に人を惹きつけるところがある人だった。
思っていたよりも早く私は打ち解けた気持ちになっていた。
ジントニックを一杯しか飲んでいなかったのに。
ラリーが言った。
「君たち二人で面白そうなことをしたって聞いたけど?」
この時は私は恥ずかしさを感じなかったし、極端に腹を立てることもなかった。
ちょっと棘のあるコメントをしただけだった。
つまり、私を彼の身代わりにさせて喜んでいたことに対して嫌みを言っただけだった。
彼はただ楽しそうな顔をしていた。
そして、突然、静かな口調でシンディに命じたのである。
私の手にキスをするようにと!
バーの店の中だというのに、シンディは私の手を取り、自分の唇に引き寄せ、キスをした!
そして、一番の驚きは、手にキスをされただけで、私が濡れたことだった!
突然、3人は雑談ができなくなる。
各自話す言葉は注意深く選ばれた言葉に変わった。
ラリーは私たち二人に飲物を飲むように命じた。
私は、あまりにも速く飲んでしまったのだった。
「じゃあ、君がシンディの手にキスをするんだ」
ラリーが私に命じた。
彼は言ってはいけないことを言っている。
ではあるが、彼はとても自信に溢れてセクシーだった。
私は彼の声が好きになっていた。
ちょっと私も酔っていたのだと思う。
実際にシンディの手にキスをしていた。
しかも、あそこがもの凄く濡れているのを感じる。
その後、程なくして私たちはその店を出た。
シンディとラリーは私を家まで送ってくれた。
シンディの車はラリーが運転した。
車から降りるとき、シンディはこの金曜日に彼女の家に来るように私を誘った。
彼女は「私たち」という言葉を使っていた。
だから、金曜にはラリーも一緒にいるのだろうと分かった。
また、どぎまぎする気持ちになった。
が、どうすべきか時間をかけてしっかりと考える前に、自然に、誘いに乗る言葉を呟いてしまっていた。
二人の車が走り去り、私は一人取り残された。
自分の置かれた状況についてどうしたらよいか考えていた。
あの二人が私に対してもゲームをするつもりでいる。
それは、ほとんど確実と言ってよかった。
ラリーは、シンディが私の奴隷になるところを見るつもりでいるように思えた。
あるいは、ひょっとすると、私とシンディの二人を奴隷にするつもりかも知れない。
後の状況には自分は我慢できないだろうと思った。
だが、奴隷になるということは、思っていたほど、イヤなことでもないように思えた。
結局、その夜は、それ以上考えず、ベッドにもぐりこむことに決めた。
そして、次の木曜日の朝。
私はこのことすべてについてまったく気が進まなかった。
職場に行く途上でシンディに、どうしても金曜には行けそうもないと伝えた。
彼女は平然と受け止めていた。
それでもとにかく私が来る準備はしているから、可能だったらぜひ来て欲しいと言う。
それに対して、どう答えられただろうか。
結局、金曜の夕方になってしまった。
そして私はシンディのアパートに行ったのだった。
時間通りに。
そして、また驚く。
第4の人物がそこにいたのだった。
会ったこともない若い女性。
名前はリサという。
まだ10代のように見えたし、実際、その通りの10代の女の子だった。
19歳の大学2年生。
若く、ピチピチした体で、そして美しかった。
私は、会った瞬間に嫉妬心を感じた。
私の代わりにこの娘を呼んだのかしら。
でも、シンディたちはテーブルに4人分の席を用意している。
食事をしながら、リサは学校でシンディと知り合ったのが分かった。
リサは将来、教師になるつもりでいた。
彼女の通っている大学では、教職免許取得に興味がある2年生に一日、誰か教師につくようにさせていたのだった。
リサはとても若い。
でも、その若さゆえ情熱に溢れているが、まだ自分に対する自信がついていない。
彼女は、シンディと私の二人をまるで神様のように尊敬していた。
私もだんだん分かってきていた。
多分、ワインを飲んだおかげかも知れないけど。
ラリー(とシンディ)が、この夜のために計画していたことがどんなことか。
確かに自分でも、シンディを私の奴隷にするのは面白いだろうと思っていた。
でも今は違う。
私はリサのことを考えはじめていた。
心の中では、すっかりリサのことを私の奴隷として見ていたのだ。
快楽を求めている、若くて、しなやかな肉体・・・。
自分でも、自分の心がそういう方向に向かうことがあるなどとは信じられずにいた。
食べていたディナーにはほとんど関心が向かなかった。
そんなことは私には非常に珍しいことなのだ。
食事が終わる頃には、私はありとあらゆる可能性に想いを巡らしていた。
ひょっとすると、ラリーは3人とも奴隷にするつもりかも知れない。
あるいは、彼はシンディを奴隷にし、私にはリサをあてがうつもりかも知れない。
それとも、今度はリサを自分の奴隷にしたがっていて、私にはシンディをもう一度奴隷としてあてがうつもりなのかも。
奴隷としてのリサを想像し始めていた。
裸にして私の前にひざまずかせる。
私の靴にキスをさせる。
手錠をはめて。
私を舐めさせる!
ムチで叩く!
テーブルに座っているだけなのに、私はすっかり興奮していた。
みんなの会話に上の空になっていたことが一度ならずあった。
それから、ディナーの後、みんなでリビングに場所を変えた。
私たち3人の女性は誰も会話を始めようとはしなかった。
ラリーこそが、何がしかのゲームを始める切っ掛けを作る人。
3人ともそのように暗黙の了解をしているように思えた。
「リサ、ブラウスのボタンを外しなさい」
ラリーが口を開いた。
リサは、鋭い目つきで彼のところを見て、ちょっと真意を確かめるような表情をしていた。
それからボタンを外し始める。
「ブラウスは開かなくてよろしい。
ただボタンを全部外すだけだ」
みんな黙って、リサがすべてのボタンを外すのを見ていた。
彼女はブラをしてなかった。
だから彼女の肌は首からウエストまですべて見えていたが、胸はまだブラウスの中に隠れている。
それでも私は開かれた彼女のブラウスをじっと見つめていた。
釘付けされたようになって。
「今度は、デビー。
君も同じようにブラウスのボタンを外しなさい」
何も考えずに、私はラリーの指示に従った。
まだリサを見つめたままだった。
「よろしい、デビー。
今度はそれを脱いで」
部屋の空気が濃くなったように感じた。
ちらっとラリーのところに目をやって、それからブラウスを脱いだ。
ほとんど何も考えていなかった。
私はまだブラを着けたまま。
リサと私は互いに目を見つめあったまま座っているだけだった。
誰かにブラのホックを外された。
シンディだった。
「デビー、ズボンを脱ぎなさい」
私は脱ぎ始めようとした。
だが、ためらった。
急に本来の意識が戻ってきたような感じだった。
「脱ぐんだ!」
ラリーの厳しい声が飛んだ。
私が脱がずにいると、彼はリサに向かって言った。
「リサ、デビーの唇にキスをしなさい」
リサが近寄ってきた。
私の目を見つめたまま。
そして、私はとろけてしまった。
柔らかなキス。
でも、じっとりとしたキスではない。
「じゃあ、リサ、彼女のズボンを脱がせなさい」
私は抵抗しなかった。
どうして抵抗などできるだろう。
すでに靴も脱ぎさっていたので、私はパンティの他、何も身につけていなかった。
「今度はパンティだ、リサ」
私は全裸になっていた。
膝立ちしていた。
「もう一度、キスをしてあげなさい」
朦朧としていた。
両目を閉じた。
カチャリと何かが鳴った。
両手が後ろに回されているのに気がついた。
手錠!
リサが引き下がりキスが解ける。
目を開けた。
ラリーがリサにムチを手渡している。
短いムチ。
ベルトほどの長さ。
「彼女は恐がっているよ。
ちゃんと見せてあげるんだ」
ラリーの声。
リサはムチをかざして見せた。
私の顔の前に。
リサが、ブラウスのボタンを全部かけてしまっているのに気がついた。
リサは、ムチを私の唇に当てた。
「キスするのよ」
静かな声だが、ディナー時の会話からするとまったく予想できない自信に溢れた声だった。
何もせずにいたら、リサは片手を私の後頭部に当てた。
そして優しくゆっくりと私の頭を引き寄せ、唇をムチに触れさせた。
頭を押さえた手が離れたとき、私は彼女を見上げた。
リサは恐ろしいくらい真剣な顔をしていた。
シンディとラリーは一緒にカウチに座っているのに気がついた。
二人とも服を着たまま。
互いに手で体をまさぐりあっている。
私たちを見ながら。
「頭を床につけなさい」
リサが命じた。
どうしていいか少し分からなくなって、床を見た。
「膝立ちしたまま、腰をかがめて、お尻を高く突き上げるの。
そうして頭を床につける」
はっきりと指示が出された。
それでも、少しためらって何しないでいたら、再びリサに後頭部を押さえられた。
彼女の手に導かれるように頭を床に下ろす。
「ムチ打ちされる度に、数を数えなさい」
すでに無意識的には、私がムチ打ちされるのだと分かっていた。
でもこの言葉によって、それがはっきりと知らされる。
突然、お尻に痛みが走った。
音が聞こえたことも自覚できた。
叫び声は出なかった。
思わず、一種、短い曲を歌うような声が出ていた。
「数えなさい。 『ひとつ』と言うの」
リサの声。
まだ優しい声だったけど、前よりは厳しさがこもっている。
「ひとつ」
私はつぶやいた。
リサは私を25回叩いた。
毎回、声に出して数えた。
それが終わると、リサは私のあそこに手を当てた。
そこは濡れていた。
リサは面白そうな表情をして私を見ていた。
とても恥辱を感じた。
ラリーとシンディの方に目をやった。
シンディのブラウスはボタンが外され、ラリーはその中に手を入れていた。
シンディは私を見ながら、息を荒げていた。
ラリーはシンディを見つめている。
手錠が外されるのを感じた。
リサは私に服を着させたが、下着は着けさせてくれなかった。
そして再び手錠をはめられる。
今度は体の前で。
リサは私に手錠をはめたまま、外にある彼女の車まで連れて行った。
コルベットだった。
しかも完璧な状態の。
リサがお金持ちの子であることが、その時分かった。
私は彼女のアパートに連れて行かれ、そこで一晩過ごした。
リサは私に女性の舐め方を教えた、一晩中、練習をさせられた。
それ以来、私はずっとここにいる。
いつもリサの言いなりになっている。
シンディとラリーは、2回ほどやってきた。
リサは私にシンディを舐めさせ、ラリーのペニスを吸わせた。
シンディは、とても楽しくてたまらないといった様子だった。
自分でも、自分がリサのためにした数々のことが信じられない。
リサは、彼女の女友人たちに私をムチ打った時の楽しさを教えていた。
今、リサは、何がしかのパーティを開くと私にほのめかしている。
今、私はラリーとシンディのことを思い浮かべている。
今、思うと、彼らのゲームは、とても無邪気なもののように思える。